オペレーションズリサーチの世界的権威・ロバート・ビクスビー氏が開発した最適化アプリケーション「Gurobi Optimizer」。その日本唯一の正規代理店がオクトーバー・スカイです。設立は2010年2月と産声を上げたばかりの会社ですが、設立当初から大学教育機関、国家研究機関、そして大手民間企業の注目を集め、早くも業界では"知る人ぞ知る"存在に。その玄関たるオフィシャルサイトのリニューアルを弊社が担当しました。
--「オペレーションズリサーチ」という言葉は初めて耳にします。サイト制作の話に入る前に、まずその分野について教えてください。
「オペレーションズリサーチ」というのは日本語だと「最適化」とか「数値解析」という言葉になるのですが、すごく大雑把に言うと、中学校の頃に数学で「XとYの交わる点はどこか?」っていう問題ありましたよね、あれのことです。
今挙げたのは変数がXとYだけでしたけど、例えば「ある会社が売上を10%上げるために必要な施策は?」など、現実に起こる問題では変数が何十万、何百万と必要になります。
そういう問題は人の頭では計算できないんで、コンピュータの力を借りて解決しようということなんですね。
オペレーションズリサーチはもともと世界大戦時、兵站システムに応用するためにアメリカで生まれたものなんですが、当時は簡単な計算をするのにも大規模なコンピュータが何台も必要という時代だったので、そのパフォーマンスは、実システムでの運用においては、なかなか難しいものだったんですね。
それが最近の10年、とくにこの2、3年でコンピュータの性能やコストパフォーマンスがぐっと上がり、開発が一気に進んだんです。
そういう背景から生まれたのが、我々が扱っている「Gurobi Optimizer」というわけなんです。
--なるほど、世界でも最先端の分野なんですね。それは注目も集まるはずですね。以前のサイトは会社設立と同時に立ち上げられたそうですが、わずか半年程度でリニューアルすることになったのはどうしてですか?
実を言うと会社の設立時に立ち上げたサイトは、プロの制作会社に作ってもらったわけじゃないんですね。まぁ予算的にちょっと余裕がなかったというのが正直なところなんですが、サイト制作に詳しい知人と僕とで作ったんですよ。サイト上で動くCGIなども苦労しながらやりました(笑)。素人仕事ながら、それはそれで割とまともなサイトができたと思っていたんです。
ただ、先端技術を扱っているということもあってクライアントには有名大学や上場企業などが多く、事業が軌道に乗るにつれて、サイトも恥ずかしくないものにしなくてはということになったんです。以前のサイトは自分が苦労してつくっただけに愛着があったんですけどね(笑)。
--弊社に依頼することになった選定の経緯も教えてください。
まずインターネットで制作会社を無作為に検索して、トップページの第一印象だけで5社ほどピックアップしたんです。問い合わせをしてみると、そのうちの2社はメールで見積もりを送ってきただけで、「別にやってあげてもいいよ」という感じでした(笑)。
残った3社に来てもらい、実際に会って相談させてもらったんですが、デジクロさんはその時の対応がすばやく的確で、信頼できる感じがしたんです。弊社のスタッフとも話し合った結果、「デジクロさんに頼もう」と。
--ありがとうございます。実際に制作を行ってみて、その印象はどうでしょうか?また今後の展望などあればお聞かせください。
公開まで思った以上に時間がかかってしまいましたが、「デジクロさんに頼んでよかった」と思っています。特にデザインには非常に満足しています。こちらの急な要望にも皆さん親切に対応してくれました。夜遅い時間になってもメールの返信がいただけたことにはびっくりしました(笑)。
今後の展望として、サイト経由の問い合わせをもっと増やしていきたいと思っています。そのためにはSEO対策などにも本腰を入れていく必要がありますね。
--これからサイトを作りたいという人たちにアドバイスなどあればお願いします。
既存サイトのリニューアルでいいやぐらいに思っていて、正直最初は甘く見ていました。それが実際に制作が進んでいくと、欲が出てくるんですよね(笑)。
あと、日本語の難しさを改めて思い知らされました。私たちの商品はすべて海外で開発されたものなので、紹介をするにも翻訳が必要になるんですが、日本語にする際に句読点のつけ方ひとつに悩まされたり(笑)。
頭でイメージすることと実際に手を動かすこととは全然違うということだと思います。これからサイトを作りたいという方へのアドバイスは、「コンテンツの着手はできる限り早めに!」ということですね。